【今さら聞けない】FOLFOXIRIとFOLFIRINOXの違いとは?【薬学生、新人薬剤師向け】

この記事は薬剤師の方向けです。

「今さら聞けない薬学知識」です。

この記事を読むと、「FOLFOXIRIとFOLFIRINOX、どう違うの?」という疑問が解決します。
薬学生、新人薬剤師、若手薬剤師、後輩に指導する立場の薬剤師の方の参考になれば幸いです。

基本は同じ!違いは、癌種とイリノテカンの投与量!

FOLFOXIRIFOLFIRINOXは呼び方が違うだけでそれぞれ使う薬剤は同じです。

フルオロウラシル+オキサリプラチン+イリノテカンを組み合わせて使う化学療法のレジメンです。
それぞれの頭文字を取ってそう呼ばれています。

FOLFOXIRIという呼び名は大腸癌で使用される際に使われ、FOLFIRINOX膵臓癌の時に使われます。

じゃあ具体的に何が違うのか?

それは、イリノテカンの量です。

FOLFOXIRI

FOLFOXIRIは2つのフェーズ3試験で検討されており、米国NCCNガイドライン(2011年)では進行大腸癌の治療の一つに位置付けられている。砂川氏らはフェーズ1試験で、FOLFOXIRIの推奨用量をイリノテカン150mg/m2、オキサリプラチン85mg/m2、5-FUを2400mg/m2と決定した。

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/gakkai/sp/jsmo2011/201107/520899.html

FOLFOXIRIは、イリノテカンの投与量が150mg/m2となっています。

FOLFIRINOX

FOLFIRINOX療法とは、オキサリプラチン(L-OHP:商品名エルプラット)、イリノテカン塩酸塩水和物(CPT-11:商品名カンプト、トポテシン)、レボホリナートカルシウム(l-LV:商品名アイソボリン他)、フルオロウラシル(5-FU:商品名5-FU)の4剤併用療法である。適応は「治癒切除不能な膵癌」であり、FOLFIRINOX療法での用法・用量は「2週間を1サイクルとして、L-OHP 85mg/m2、CPT-11 180 mg/m2、l-LV 200 mg/m2、5-FU 400 mg/m2をボーラス投与するとともに、5-FU 2400 mg/m2を46時間かけて持続静注」となっている。

https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/series/drug/update/201401/534611.html

FOLFIRINOXはイリノテカンの量が180 mg/m2 となっています。

FOLFIRINOXの方がイリノテカンの投与量が多い。

膵癌に使うFOLFIRINOXの方がイリノテカンの量が多く、強力です。

その分副作用も強そうですが、臨床では結構減量して投与している印象です。
副作用で治療を続けられなくなることを避けるためですね。

まとめ

FOLFOXIRIとFOLFIRINOXの違いご理解いただけたでしょうか?
呼び方が違うだけで基本は同じですね。
投与量は患者の状態に合わせて調節することが多いので、あくまで目安です。

以上、FOLFOXRIとFOLFIPINOXの違いについて簡単にまとめてみました。
ご参考までに。

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