【書籍紹介】「薬単」は薬学生だけでなく現場の薬剤師にこそおすすめです。【感想】

薬剤師向け

2020年6月に発売となった薬剤師国家試験のための薬単 試験にでる医薬品暗記帳

この記事では、「薬単」が国家試験を控えた薬学生だけでなく、現場の薬剤師にこそおすすめの理由を現役薬剤師である僕が勝手に紹介します。

記事の前半部分で薬学生におすすめの理由を紹介し、後半で現場の薬剤師におすすめの理由を紹介します。

著者は元薬ゼミ講師なのでわかりやすい

著者の木元 貴祥先生は元薬ゼミ講師ですので、薬剤師国家試験に非常に精通しており、国試に出るポイントがとてもわかりやすくまとまっています。

予備校講師の講義を受けたことがある方はわかると思いますが、わかりやすさに感動しますよね。そんな感動体験がこの本には詰まっています。

国試を控えた薬学生は必読です。

薬学生におすすめなのは言うまでもありません。
「一般名」「商品名」「適応」「作用機序」「副作用」「その他の特徴・重要ポイント」でまとまっていて、国試での重要度マークもついているのも嬉しいポイント。

単語帳ではあるのですが、ただの単語帳ではなくて理解しながら暗記できるように
薬剤が領域別に掲載されており、疾患と薬剤を繋げてイメージできるので理解が深まります。

一般名と商品名の索引が両方あるのもありがたいですね。

過去10年間の出題傾向を踏まえて、今後出題が予想される新薬も掲載されていますよ!

また、いいなと思ったのが、「薬学専門用語」の解説も付いているところです。
薬理の作用機序の説明文に出てくる用語の意味を正しく理解することで、より覚えやすくなりますよね。

青本や虹本もまとまっていて詳しく書いていますが、重すぎて持ち運びが不便なんですよね。
「薬単」は新書サイズなので非常にコンパクト。それでいて最低限のポイントがまとまっているので著者のコンセプト通り、英単語帳のように使うのにもってこいです。

電車の中で青本を開いていた過去の自分にプレゼントしたいくらいです。

また、最後にも書きますが、実習生は是非とも病院と薬局の実務実習に「薬単」を持参して下さい。

現場の薬剤師にこそ活用してほしい!

薬学生におすすめであることは他のブロガーさんも紹介しているので今更僕が紹介するまでもなかったのですが、僕がこの記事で伝えたいことは、現場の薬剤師、特に実習生に指導する機会がある薬剤師には是非ともおすすめしたいということです。

実務実習生は国試に繋がる知識を求めている!

実務実習生は国試を1年〜2年後に控えた状態で実習に臨みます。

実習はあくまで現場での実務を学ぶ場ではありますが、学生は迫り来る国試に対して常に不安な心境です。そんな中ひたすらピッキングをしたり投薬をしたり、勿論それらも勉強にはなるのですが、心のどこかで「国試に直接繋がることを学びたい」と考えています。現に僕自身が学生の時にそう思っていました。
学生時代、調剤中や投薬中に出てきた薬について「作用機序はこうだよ、国試ではこういう聞かれ方するよ」といった風に教えてくれる薬剤師の方がいてとても嬉しかった記憶があります。

「薬単」がぴったり!

実習中に薬を調べたりする際に使うのは、「治療薬マニュアル」か「今日の治療薬」が多いと思います。実際現場で使っている本なのですが、実習生にとっては情報が多過ぎてちょっと難しかったりします。

そんな時におすすめしたいのが、「薬単」です。
国試に繋がる重要な内容がポイントをおさえてわかりやすく書いていて、それはまさに実習生が一番知りたい情報です。
「薬単」を使って実習生に教えてあげると実習生はきっと目をキラキラさせて色々質問してくれるでしょうし、教える側も嬉しくなって色々教えてあげたくなっちゃいますね。

重要な内容がまとまっているので、教える側も「薬単」をベースに実習生に教えることでちょうど良いおさらいにもなるかと思います。補足として現場での知識を教えてあげると学生の記憶に残りやすいと思います。

個人的には、今後来る実習生用に何冊かまとめて購入することも検討しています。

まとめ

これを読んでいる薬学生の方は、是非とも「薬単」を持参して実習中に使い倒してほしいです。
「薬単」に実習中に学んだことを書き込んだり付箋で補足したりして、臨床の知識と座学の知識を繋げてほしいと思います。実習が終わる頃にはあなたの「薬単」は宝となるでしょう。

また、薬学生だけでなく実習生に教える立場の方にとっても僕は「薬単」はおすすめだと思いました。
やっぱり教えるなら役に立つ知識を教えたいし、学生に「ためになった」と思ってもらった方が教えていて気持ち良いですよね。

僕も今後現場で「薬単」を活用させてもらいます。

人気のようですので、在庫も残りわずかになっています。
なくならないうちに購入した方がよさそうです。

コメント

  1. […] 「薬単」は薬学生だけでなく現場の薬剤師にこそおすすめです。【感想】 […]

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